生活の中でのニオイ対策
この他にも普段の生活の範囲でできる体臭対策はたくさんあります。可能な範囲で取り入れてみましょう。
汗腺を鍛える
普段からエアコンの効いた室内にばかりいたり、運動の習慣が全くない生活をしていたりすると、汗腺はどんどんと衰えていきます。
汗腺が衰えると、いざというときにかいた汗はドロドロとしたニオイの強いものになりがち。
体臭がきつくなるのもさることながら、体温調節もうまくできないために気温の変化に対応しきれず、熱中症や夏バテを起こしやすい体質になってしまいます。
逆にほどよく汗をかく習慣のある方は、かく汗もさらさらでニオイはほとんどありません。
汗が体のサーモスタットの役割をしてくれるので、夏バテにも負けない体に。そんな質の良い汗をかくためには普段からしっかりと汗腺を鍛えておく必要があります。
汗腺を鍛えるためには有酸素運動やヨガなどのようにじわっと、でもしっかりと汗をかける運動を行うのが効果的です。
半身浴や岩盤浴を行ってもいいでしょう。慣れていないとなかなか良い汗はかけませんが、定期的に続けているうちにだんだんと汗腺が鍛えられ、質の良い汗がかけるようになります。
自律神経を整える
自律神経の乱れが異常な発汗をもたらすことは少なくありません。
自律神経を乱す原因には、
・血行不良や冷え
・生活リズムの乱れ、寝不足
・ストレス
・年齡による不調、ホルモンバランスの乱れ
・喫煙
などが考えられます。
冷えや喫煙が汗の量の増加に関係するのを不思議に思われるかもしれませんが、前者は体が体温を上昇させようとして、後者はニコチンが汗腺の働きを活発にすることで異常な発汗につながることがあるのです。
これらの原因に対処するのは簡単なことではありません。現代人の生活の中では精神的な緊張感が関わっていることが非常に多いため、休息をしっかりとり、できるだけリラックスする時間を見つけて心身を整えていきましょう。
場合によっては無理せず専門医に相談することも重要です。
無理なダイエットをしない
肥満すると発汗量が増加し、体臭が強くなる原因になりやすいのですが、逆に急激なダイエットをするのも体臭を強める原因になります。
いわゆるダイエット臭、ケトン臭と呼ばれる強いニオイで、汗を介して臭うほか、口臭として臭うこともあります。
このダイエット臭は体内のエネルギーが枯渇している状態に生じ、主に極端な食事制限によってダイエットした場合に起こります。
食事制限をすると発汗量も少なくなるため、汗がドロドロとなって余計に体臭が強くなってしまうのです。
これを防ぐためは食事制限のみで痩せようとするのではなく、有酸素運動を組み合わせ、上手に汗をかきながらダイエットすることをお勧めします。
健康診断は定期的に受ける
体臭が強くなったりワキガが悪化したりする背景に、貧血や肝機能の低下など何らかの病気が隠れていることは少なくありません。健康診断は必ず定期的に受け、体調の変化に早めに対処するようにしましょう。
気にしすぎない
ここまでいろいろな対処法をご紹介してきましたが、実はニオイをあまり気にしすぎないことも大切です。
汗をかきたくない!と思うことがかえってプレッシャーとなって、逆に発汗の原因になってしまうこともよくあるからです。
「汗のことは考えないようにする」「プレッシャーを感じないようにする」……そうは言っても、頭の中に浮かんだ考えを追い払うのはなかなか簡単なことではありませんね。
それでもできるだけライトに考えるようにしてみてください。汗が気になり始めたら、腹式呼吸でゆっくり息を吐くのもいい方法です。
また、上でご紹介したことを実践しているうちに、徐々に何らかの成果を感じてくる方はきっと多いはずです。対策で得たプラス要素を、ぜひ自信につなげていきましょう。