脇のニオイ対策3「食生活を見直す」

ワキガ

食生活を見直す

食べ物によってワキガ体質が変えられるわけではありません。しかし汗のニオイや体臭は何を食べるかによって大きく左右されます。

ここではニオイを強くしてしまう食べ物、ニオイの軽減に役立つ食べ物をご紹介していきます。

控えたほうがいいもの

近年、日本人の間でもワキガや体臭に悩まされる方が増えてきているといいます。

それは食生活が欧米化したことと無関係ではありません。ワキガ体質自体はほとんど遺伝で決まってしまうのですが、ニオイの強さ、弱さに関しては食べているものがかなり強く反映されると考えられるのです。

では体臭を強めてしまうものを挙げていきましょう。

動物性蛋白質、脂質

肉をたくさん食べた次の日になんだか体臭がきつくなったと感じた経験のある方は少なくないのではないでしょうか。

これは実際のその通りで、肉を食べると汗にニオイの成分が含まれやすくなるだけでなく、皮脂の分泌が増えるために汗が臭いやすくなってしまうのです。

牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品も動物性蛋白質なので、食べ過ぎると体臭のものとになります。気をつけましょう。

また脂質、特に動物性脂肪の摂り過ぎにも同様のことが言えます。要注意なのはバター、ラード、マヨネーズなど。

動物性脂肪はアポクリン腺の活動を活発化させる原因になるとの研究もあるのでできるだけ控えることをお勧めします。

さらには植物性ですが、リノール酸を多く含むコーン脂や大豆油、ひまわり油、紅花油なども体臭を強くする可能性が高くなります。

こちらは控えめにし、可能なものはオレイン酸の含まれるオリーブオイルに切り替えるといいでしょう。

動物性蛋白質も脂質も、ジャンクフードやインスタント食品によく使用されています。こういったものを摂りすぎないように注意してください。

糖分

糖分の摂り過ぎも体臭を強める原因となります。特に問題となるのが白砂糖です。

砂糖そのものももちろんですが、お菓子にもよく使用されているため要注意です。

ニオイの強い食べ物、スパイス

ニオイの強いものやスパイスの中にはそのままニオイが体臭に混じって拡散するものがあります。

食べ物ではにんにくやニラ、ネギ、玉ねぎなど。スパイスたっぷりのカレーやエスニック料理も体臭を強めるもとになります。

同じくニオイの強い食べ物といえば納豆も思い浮かびますが、こちらは発酵食品なので体臭を強くすることはありません。安心して食べてください。

アルコール、コーヒー

アルコールやコーヒーも体臭を強めてしまいます。常習性のある飲み物なので完全にやめてしまうのは難しいでしょうが、できれば量は控えめにしたほうがいいでしょう。

積極的に食べたいもの

次にご紹介するのはニオイの軽減に役立つ食品です。体内でニオイに働きかけるもののほか、原因となるものをスムーズに体外に排出する働きを持つものもあります。毎日の食事の中に上手に取り入れてみましょう。

アルカリ性の食べ物

健康な人の体は弱アルカリ性を示しており、体が酸性に傾くと健康に対してのリスクが増加することがわかっています。

体臭についても影響があり、酸性に傾けば傾くほどワキガが悪化したり体臭が強くなったりする傾向があります。

肉や穀類といった現代人の食生活の主役となるものには酸性の食べ物が多いため、アルカリ性の食べ物を意識的に食べて体を正常な状態に保つのは、ニオイ対策においても非常に大きな意味があります。

ちなみに食べ物についての酸性、アルカリ性というのはその食べ物自体のpH(水素イオン指数)で分類されるわけではありません。

含まれるミネラルが酸性なのかアルカリ性なのかで分類されます。

酸性のミネラル:リン、硫黄、塩素など
アルカリ性のミネラル:ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど

つまりナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラルを豊富に含む食材を食べると良いわけです。

具体的には野菜、果物、海藻、きのこ、大豆製品などが挙げられます。

抗酸化作用を持つ食べ物

体が酸性になるのは活性酸素の影響が小さくないと考えられています。

そのため、高い抗酸化作用を持つ成分を摂り入れることは大きな意味があります。

抗酸化作用を持ち、ニオイ対策に期待できるものにはクエン酸、ビタミンC、E、A(β-カロテン)、ポリフェノールなどがあります。これらを摂りやすい食品には梅干し、レモンなどの柑橘系果物、リンゴ、緑黄色野菜、緑茶などがあります。

海藻

先ほどご紹介したアルカリ性食品にも挙げられていた海藻。この中で特にお勧めしたいのがメカブともずくです。

特にメカブに関しては体臭を抑える効果がテレビ番組で特集され、かなりの話題を呼びました。

効果を発揮するのはこれらに含まれている”ぬるぬる成分”のフコイダンとアルギン酸。

フコイダンとアルギン酸には体臭の原因となるものをニオイ物質に排出する働きがあります。

食物繊維と似た働きで腸内環境をも整えるため、体の中からきれいにしてくれる成分だと言えるでしょう。

きのこ類

海藻と同じくミネラルが豊富なきのこも体臭軽減に役立つアルカリ性食材。低カロリーでもあるのでぜひ積極的にメニューに取り入れましょう。

特にシャンピニオン(マッシュルーム)は整腸作用が高く、体臭を和らげる働きが期待できます。

肝機能を高める食べ物

体内に取り込まれた有害な物質を無毒化したり体外に排出したりする役割を担っているのが肝臓です。

肝臓は沈黙の臓器と呼ばれる通り、少々機能が低下してもほとんど自覚症状を感じることはありません。しかしそれが肝臓の酷使につながり、機能の低下を招くことも少なくないのです。

肝機能の衰えは体臭にも如実に反映されます。暴飲暴食は控え、肝機能をサポートする食材をバランスよく摂りましょう。

良質のたんぱく質が摂れる大豆製品、ビタミン・ミネラルが豊富な緑黄色野菜のほか、ぜひお勧めしたいのがシジミ。タウリンやオルニチンなどといった肝機能をサポートする成分を豊富に含んでいます。

食物繊維を多く含む食べ物

便秘を解消する作用にすぐれた食物繊維は、体内の有害物質を体外に排出するのに役立ちます。

ニオイ物質そのものの排出に関わると同時に肝臓の働きをサポートすることにもなるので、不足することなく摂りたい成分です。

水分は控えないで

汗をかきたくないと思うばかりに水分の摂取を制限してはいませんか? しかしこれは逆効果。

水分を摂らないことでニオイの原因物質が体外に排出されにくくなり、かえって体臭を強めてしまう可能性があります。

体温を調節し健康を維持するためには適正な量の汗をかくことは必要不可欠。

水を飲むのを我慢して汗を減らそうとしても、その汗のニオイがきつくなってしまったのでは意味がありません。水分は必要な量を摂りましょう。