よくおいしい水のことを「まろやか」「ほのかに甘みがある」などと表現しますね。この味を作っているのは水中に溶け込んでいるミネラル分。分量や組み合わせのほんの少しの違いで、「この水はおいしい」「まずい」ということになるわけです。
一般的に、どんな水をおいしく感じるのかについてはかなりの地域差があると言われています。水の味に関しては意外と保守的な方も多く、普段どんな水に囲まれているのかで好みは大きく分かれています。
大まかにはヨーロッパのミネラルウォーターにはミネラル分が豊富に含まれている硬水が多く、日本のミネラルウォーターにはミネラル分が比較的少ない軟水が多い傾向にあります。特にマグネシウムに関しては苦味があるため、柔らかな味わいを好む日本人にはあまりおいしいとは感じられません。
ちなみに非常に有名なフランス産のコントレックスには日本産のミネラルウォーターの10倍~50倍程度のマグネシウムが含まれています。コントレックスが「慣れなければ飲みにくい」と言われているのはこのためなのです。
それでは日本人はミネラル分が少なければ少ないほど、それがおいしい水だと感じられるのでしょうか?答はNOです。
これについても個人差はありますが、例えば超純水を飲んだときには「おいしくない」と答える人が圧倒的。やはり、ミネラル分があまりに少なくても味気ない水と感じる方が非常に多いようです。
水の温度によっても水の味わいは違ってきます。日本のミネラルウォーターは冷やしてはもちろん、常温やお茶として沸かしても美味しく感じられます。
一方、硬水のミネラルウォーターは、ぜひ冷蔵庫できりりと冷やして飲んでみてください。日本人の中にも引き締まったその味に魅力を感じる方は決して少なくはないでしょう。